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労働基準法

労働基準法が適用されない労働者とは?労働時間、休憩、休日が適用除外の人もいます!

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労働基準法は、全ての労働者に適用されるわけではありません。

適用除外となる例外もあるのです。

同居の親族のみを使用する会社や,家事使用人,公務員,船員については適用除外として定められています。

今回は、労働基準法が適用されない労働者について解説していきます。

1分解説で全てを簡潔に説明していきます。

「同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。」

労働基準法では、「同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。」と定めています。

同居の親族のみで経営している会社や事業主は,使用者と労働者との関係とは言えず、家族としての関係となるので労働基準法は適用されません。

ちなみに親族とは6親等内の血族、3親等内の姻族、配偶者とされています。
また同居とは、同一の家に住んでいるだけではなく、常時居住と生計を同じにしていることをさします。

ただし、赤の他人を採用し雇用している場合には、その人には労働基準法が適用されます。
その場合に同居の親族も、その他人の労働者と同様な働き方であれば、労働者とされる場合もあります。

家事使用人は、指揮命令者が雇われ先の役職員の家族であったりと、はっきりしないということで,労働基準法の適用外となっています。

ただし,家事を行う業者に雇われ、個人家庭にて家事を行う場合には,その指揮命令下は、家事代行業者となるので、家事使用人に該当しません。この場合、労働基準法が適用されます。

国家公務員には労働基準法の適用がなく,地方公務員も同法の一部が適用されません

国家公務員の一般職、特別職には労働基準法は適用されません

ただし独立行政法人国立印刷局・造幣局などの行政執行法人の職員、または裁判所職員、国会職員、防衛省職員以外の特別職の国家公務員について、労働基準法が適用されます

一般職の地方公務員については労働基準法の一部規定について適用除外があります

船員は原則として労働基準法の適用がありません

船員は、原則として労働基準法の適用がありませんが、労基法の総則および罰則規定については適用されます。

船員の働き方、つまり船上生活と業務が一対となる働き方と労基法が重ならないからです。

ただし船員法が適用されます。

労働時間・休憩・休日の規制が適用されず割増賃金の支払いが不要となる者の除外規定

労働基準法では、労働時間について、1日8時間、1週間 40時間を超えて労働させてはならないとしています。

また毎週1回の休日をとらなければいけないと定められています。

ただし労働基準法では、この規定が適用されない労働者を例外で定めています。

事業や業務の性質上、法定労働時間や週休制を適用する事が適さないとして、除外規程を設けているわけです。

適用除外(労基法41条)
この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
一  別表第1第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
二  事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
三  監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの

適用除外となるのは、以下の従業員です。

・農業、水産、養蚕、畜産業に従事する者

※林業については適用除外となっておりませんので注意が必要です。

・監督もしくは管理の地位にある者(管理監督者)

※管理監督者とは、役職名ではなく、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な関係にある者かどうかで判断します。

・機密の事務を取り扱う者

※秘書などで、経営者、監督者などと活動が一体不可分であるため、労働時間等を管理することが難しい者

・監視または断続的労働に従事する者

※監視または断続的労働については労働基準監督署長の許可を受ける必要があります

上記のいずれかに該当する者は、労働時間・休憩・休日の規制は適用されず割増賃金の支払いが不要となります。

ただし、深夜割増賃金については除外されていませんので、深夜割増については支給しなくてはなりません

まとめ

今回は労働基準法の適用除外について解説しました。

請負で働いている方やフリーランスの方についてはそれぞれが個人事業主となるので、労働基準法は当てはまりません。

色々な働き方が世の中にはありますが、みなさんの業務がどんな法律で守られているのか知っておく事も大事かもしれませんね。

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