【国民年金の死亡一時金とは？】いくらもらえるのかなどわかりやすく解説します

国民年金の死亡一時金は、老齢基礎年金または障害基礎年金をもらった事のない者で、国民年金の保険料を３年以上支払った事を要件に、遺族へ支払われます。知らない人も多いかと思います。詳しく解説していきます。

国民年金の死亡一時金とは？

死亡一時金は、死亡日の前日において死亡日の月の前月までの国民年金の第一号被保険者（任意加入被保険者・特例任意加入被保険者含む）としての保険料納付済期間の月数と保険料免除期間の月数を合算した月数が36月以上であるものが死亡した場合に、遺族に支給されます。

ただし、以下のどれかに該当するときは支給されません。
〇老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある

〇死亡日にその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者がいる。（こちらを受給したほうが有利だから）
※当該死亡日の属する月に遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く
※子が遺族基礎年金の受給権を取得したときに生計を同じくするその子の父又は母がいると、子の遺族基礎年金が支給停止されるのですが、その時は死亡した者の配偶者に死亡一時金が支給されます。

〇死亡日において胎児であった子が生まれた日に、その子又は死亡した者の妻が遺族基礎年金を受けることができるに至ったとき。
※胎児が生まれた日の属する月に遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く

〇寡婦年金の受給資格がある場合
※その者の選択により、どちらか一方が支給され、他方の受給権は消滅します

死亡一時金を受取れるのは、誰？

死亡した国民年金加入者と、生計を共にしていた遺族へ支払われます。
死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹です。死亡の当時その者と生計を同じくしていた者となります。
受給順位は上記の順でとなります。同順位者が複数人いる場合は、その一人が代表者として請求して、他の受給権者に分配することになります。

死亡一時金の金額は？

死亡一時金における月数の計算方法

（1）保険料納付済期間　実期間

（2）保険料1/4免除期間　3/4の月数

（3）保険料半額免除期間　1/2の月数

（4）保険料3/4免除期間　1/4の月数

例えば、次のような場合であったと仮定します。
・保険料納付済期間　10年（120月）→120月
・保険料半額免除期間　2年（24月）→12月
・保険料1/4免除期間　4年（48月）→36月

合計で168月となり、12万円の死亡一時金を受け取れることになります。
付加保険料(毎月４００円を別納)を3年以上納付している場合は、死亡一時金に8500円が加算されます。

手続き期限は？

死亡一時金の手続きは、国民年金加入者が死亡した日から「２年以内」に行わなければなりません。もらい忘れのないように、事前に知識があるとよいですね。

まとめ

いかがでしたか。あまり知られていない国民年金の制度をご紹介致しました。
もらえる金額は少額かもしれませんが、知らなかったがゆえに、請求期限2年を過ぎてしまうことのないようにしましょう。