※祝 西川梧平さんが東京パラリンピック閉会式にて、ピアノ演奏者として出演しました。
障害者雇用促進法とは
障害者雇用促進法は、障害者の職業の安定を目的とした法律です。
事業所の障害者雇用の基準を設け、それを義務として、また差別の禁止や配慮義務を定めています。
全ての国民が障害の有無に関わらず、個人として尊重され、障害の有無によって分け隔てられることなく、また職業生活でも、障害者は経済活動を構成する労働者の一員であり、その能力を発揮して働くことができる機会を確保されることを目的としています。
義務となる障害者の雇用人数について
障害者雇用促進法で定められている義務のうち、会社にとって最も重要なのは障害者雇用率(法定雇用率)です。
全ての事業主に、算出された雇用率以上の障害者を雇用することが義務付けられています。
2021年9月現在、従業員が43.5人以上いる民間企業の雇用率は「2.3%」となっています。
つまり社員が43.5人いた場合には、1名以上の障害者を雇用しなければならないこととなります。
今後も障害者雇用率は、段階的に引き上げられることが予想されます。
納付金と調整金と報奨金について
納付金について
障害者雇用率(法定雇用率)を満たさない事業主は、不足1人につき50,000円の障害者雇用納付金を納付しなければなりません。
障害者雇用納付金制度の対象は、 常用雇用労働者の総数が100人を超える事業主となります。
この障害者雇用納付金5万円は、1人当たりの月額となりますので注意が必要です。
例えば、法定の障害者雇用者数が6人の場合、毎月30万円となり、年間を通じた場合には、360万円の納付額が発生します。
調整金について
逆に障害者雇用率(法定雇用率)を達成している事業主には調整金が支給されます。
支給額は常用労働者が100人を超える事業所の場合には、超えた人数一人当たり27,000円が超えた月毎に支払われます。
報奨金について
報奨金は、常用雇用労働者の総数が100人以下で、雇用障害者数が一定数を超えている事業主に対して申請により、雇用障害者数1人につき月額21,000円が支給されます。
障害を持っていても明るい未来を描ける世界を西川悟平が示めしていく
障害者がその本人の意思と能力を最大限活かし活躍する世の中となっていくために、その先頭となって希望を示していく方で、本紙が注目しているのが西川吾平さんです。
彼が抱えている障害はジストニアです。
これは、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害と姿勢異常の総称となります。
簡単に西川吾平のプロフィールをご紹介します。
【名前】 西川悟平(にしかわごへい)
【生年月日】 1974年10月25日
【高校】 大阪偕星学園高等学校卒業
【最終学歴】 大阪音楽大学短期大学部ピアノ科卒業
西川吾平さんは、15歳でピアノを始めると、その秘めた才能が開花されます。
当初は、大阪にある高島屋の老舗和菓子店に正社員として採用されそこで働きながら、休日はピアノ演奏に明け暮れ、たくさんの人々を魅了させていたと言われています。
その才能が認めれると、ニューヨークの有名なデュオピアニストより前座の依頼を受けるに至り、その前座にて多大な評価を受け、会社を退職し、ニューヨークに渡りそこで活動する決断をしたのです。
そこで彼に大きな問題が起きました。
渡米してから2年後の事です。
ある日突然、指が思うように動かなくなるのです。
後に、筋肉がこわばるジストニアという病気と診断されます。
彼はそれでも人生を諦める事なく、自身が持っている才能が世間に認められるように活動を続けていきます。
そして西川悟平さんは7本指のピアニストとして世界中で注目される人物にまでのぼりつめたのです。
障害が発症しても西川吾平さんの明るい未来を信じ、彼の働く環境を提供した方も当然いたわけです。
例え障害を持っていたとしても、その人の能力を最大限生かせる環境が与えれ、共に成長していける雇用環境が日本でも益々すすめられていく事を強く望みます。
西川吾平さんの諦めない生き方が、多くの障害を持った方の勇気になっています。
それは、彼のたくさんの功績の中の一つなのかもしれません。